Netflixで世界的に話題になったサスペンス『マスクガール』。ドラマから入った人ほど「これって原作があるの?」「原作の結末はドラマと同じ?」と気になっているはずです。結論から言うと、原作はNAVER(ネイバー)で連載されたウェブトゥーン(縦読み漫画)で、しかもドラマと原作では結末が大きく違います。この記事では、原作『マスクガール』の基本情報から、ドラマで加えられた改変点、そして最大の関心事である結末の違いまでを、事実ベースで比較していきます。
※この記事は、原作ウェブトゥーンとNetflixドラマ『マスクガール』双方のネタバレを含みます。結末に触れる部分もあるため、未読・未視聴で結末を知りたくない方はご注意ください。
『マスクガール』の原作は?——NAVER発のウェブトゥーン
ドラマ『マスクガール』の原作は、韓国のNAVER Webtoon(ネイバーウェブトゥーン)で連載された同名のウェブトゥーン『마스크걸(マスクガール)』です。ストーリーをメミ(매미)、作画をヒセ(희세)が担当した2人体制の作品で、NAVERの「ベスト挑戦漫画」出身からスタートし、人気を集めて正式連載に昇格した経歴を持ちます。
連載は2015年8月15日から始まり、毎週日曜更新で展開。第1部が2016年2月、第2部が2017年2月に完結し、休載期間を挟んで第3部へ。最終的に2018年6月に全130話で完結しています。すでに完結済みの作品なので、いま読めば結末まで一気に追える点も大きな魅力です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 原作タイトル | マスクガール(마스크걸) |
| ジャンル | ウェブトゥーン(縦読み漫画)・サスペンス/スリラー |
| 原作(ストーリー) | メミ(매미) |
| 作画 | ヒセ(희세) |
| 掲載媒体 | NAVER Webtoon(ネイバーウェブトゥーン) |
| 連載期間 | 2015年8月〜2018年6月 |
| 話数/状況 | 全130話・完結済み(3部構成) |
| 日本語版 | LINEマンガ等で配信あり(メミ/ヒセ名義) |
| ドラマ配信 | Netflix・2023年8月18日配信開始 |
ドラマ版では、主人公キム・モミの人生の各段階を3人の女優が演じ分けるという映像ならではの大胆な演出が採用されました。整形前・整形後・中年期という「別人のように変わっていく顔」を、縦読み漫画のコマ運びとはまったく違う手法で表現した点は、映像化ならではの見どころと言えます。
『マスクガール』は、韓国のウェブトゥーンIP(知的財産)がグローバルな映像作品として成功した代表例のひとつとしても語られます。NAVER系のウェブトゥーンからは他にも数多くのドラマ・映画が生まれており、原作の完成度の高さがそのまま映像化の土台になっている点は、この作品を読み解くうえで押さえておきたい背景です。原作は「容姿へのコンプレックス」「承認欲求」「母と娘」といった普遍的で重いテーマを、サスペンスの器で描き切った作品として、連載当時から高い評価を受けていました。
原作とドラマの違い——改変点を比較
ここが本記事の核心です。Netflixドラマ『マスクガール』は原作の骨格を活かしつつ、登場人物の関係性や動機に手を加えています。とくに大きい改変点を表にまとめました。
| 改変点 | 原作ウェブトゥーン | Netflixドラマ |
|---|---|---|
| 時代設定 | 2015年頃が舞台 | 2009年頃が舞台(Cyworldなど当時のSNSを使用) |
| モミとチュネの関係 | 互いに憎み合う競争相手。チュネはモミをキョンジャに引き渡そうとする | 同じクラブで働く親友同士。支え合う関係として描かれる |
| ジュ・オナムの描写 | 加工した写真を職場にばら撒くなど悪意が前面に | 写真の一部を送る程度に抑え、告白シーンを新設して人間味を付与 |
| 最初の殺人(僧の男) | モミ自身が直接手を下し、隠蔽にも加担 | 事故的な流れとし、オナムがモミの代わりに手を下す |
| モミの人物像 | 最後まで自己中心的で、大きな成長は描かれない | 罪や娘への思いに向き合う「変化」が加えられる |
| 整形の扱い | チュネもモミと同一の整形をするなど競争構造が強い | 親友関係を軸に描き、対立構造を弱める |
これらの改変に共通するのは、ドラマ版が登場人物に「情状(じょうじょう)」を与えている点だと読み解けます。原作のモミやオナムは、より剥き出しのエゴや悪意で動く存在として描かれますが、ドラマは彼らの行動に「そうせざるを得なかった事情」や「一瞬の弱さ」を差し込み、視聴者が感情移入できる余地を作っています。
なぜこうした改変が行われたのか。断定はできませんが、縦読み漫画は読者が自分のペースで一気に読み進めるメディアであるのに対し、ドラマは各話で視聴を「引き止める」感情のフックが必要になります。関係性を濃くしたり、動機に共感の糸口を足したりするのは、映像という媒体特性に合わせた再設計だと考えられます。
もう一つ見逃せないのが、コマ運びと映像の演出差です。ウェブトゥーンは縦スクロールで「間」を作り、読者がスワイプするたびに次のショックを一枚ずつ提示していく構造を持ちます。原作『マスクガール』はモノトーン基調の作画で、余白と暗転を効果的に使い、殺人や整形といった衝撃的な場面を「めくる恐怖」として演出していました。ドラマ版はこれを、暗い照明・沈黙の間・カメラの寄りといった映像語彙に翻訳しています。とくにモミを3人の女優が演じ分ける構成は、原作が絵柄の変化で表していた「顔が変わる=人生が変わる」というテーマを、キャスティングそのもので体現した工夫だと読み解けます。
また、時代設定を2015年から2009年へ遡らせた点も、単なる懐古ではなく物語の説得力に関わる調整と考えられます。2009年当時のSNS文化(韓国で普及していたCyworldなど)を背景に置くことで、「顔を隠して配信する匿名の承認欲求」というモミの動機に、その時代ならではのリアリティを与えている——そう捉えることもできるでしょう。
結末の違い——原作のモミはどうなる?
ドラマの先を知りたい、あるいは「原作は別の結末なの?」と気になっている人が一番知りたいのがここでしょう。結論として、原作とドラマの結末は決定的に異なります。
Netflixドラマの終盤では、モミは息子を殺された母親キム・キョンジャに銃で撃たれて命を落とします。そしてキョンジャ自身も警察に撃たれるという、いわば「連鎖する報い」で幕を閉じる展開でした。
一方、原作ウェブトゥーンでのモミは射殺されません。原作では、娘のミモを自分の母親に託し、日本へ逃亡を図りますが最終的に捕まり、刑務所に収監される——という結末をたどります。つまり原作のモミは生き延びて服役するのに対し、ドラマのモミは殺害されるという、生死を分ける違いがあるのです。
キョンジャの最期も異なります。ドラマでは警察に撃たれますが、原作では罪の意識に苛まれ、自ら命を絶つとされています。復讐を遂げた側もまた救われない、という後味の重さは共通しますが、その決着のつけ方は原作とドラマで別物です。
もう一つ、結末に深く関わるのが娘ミモの存在です。原作でもドラマでも、モミが遺した娘ミモの物語が終盤の重心になりますが、母モミが「殺されて退場する」ドラマと、「生きて服役し、獄中から娘を思う」原作とでは、ミモが背負う喪失の質が変わってきます。母がこの世にいないのか、それとも塀の向こうに生きているのか——この一点だけでも、読後感・視聴後感は大きく変わると言えるでしょう。
この違いをどう読むか。ドラマの「撃たれて終わる」結末は、視覚的なカタルシスと因果の連鎖を強調する映像的な締め方だと読み解けます。対して原作の「逃げ延びたが結局は捕まり、獄中で娘を思う」という幕引きは、モミという人物の身勝手さと、それでも残る母性の断片を最後まで突きつける構成になっている、と受け取ることもできます。どちらが優れているという話ではなく、媒体の狙いの違いが結末に表れていると言えるでしょう。なお、細部の描写は媒体やバージョンによって解釈が分かれる部分もあるため、気になる場面は原作で直接確かめるのが確実です。
原作『マスクガール』はどこで読める?
原作ウェブトゥーンは、日本国内でも日本語版で読むことができます。代表的な配信サービスは以下の通りです(2026年時点の一般的な案内。取り扱い状況や無料話数は各サービスの最新情報をご確認ください)。
| 配信サービス | 備考 |
|---|---|
| LINEマンガ | 日本語版を配信(メミ/ヒセ名義)。無料試し読み話あり |
| ebookjapan等の電子書籍ストア | 試し読み・購入に対応している場合あり |
| NAVER Webtoon(韓国語) | 原語版。韓国語が読める人向け |
すでに全130話で完結しているため、途中で更新待ちになることはありません。ドラマを観て「この先どうなるのか、原作の結末を自分の目で確かめたい」という人は、無料試し読みから入って、気になったら続きを購入する形が手軽です。配信状況はサービス側の都合で変わることがあるので、最新の取り扱いは各アプリ・ストアでご確認ください。
原作ファンの反応・評価
原作を知る読者からのドラマ評は、大きく分けて肯定と留保の両方があります。
肯定的な声としては、「主人公モミを3人の女優が演じ分ける構成が、整形で人生と顔が変わっていく原作のテーマを映像でうまく表現していた」「モノトーン基調の原作が持つ不穏な空気を、照明や美術で再現しようとしていた」といった、映像化の工夫を評価する意見が見られます。とくに、原作の重いテーマをよく崩さずに映像に落とし込んだ点は評価されています。
一方で留保・不満の声もあります。「モミとチュネが親友になっているのは、原作の張り詰めた人間不信の空気とは別物」「原作のモミの徹底した身勝手さこそが魅力だったのに、ドラマは共感できるよう丸められた」「結末が変わったことで、原作が突きつけてくる救いのなさが薄まった」といった、改変に対する惜しむ声です。
どちらの反応も、裏を返せば「原作とドラマは別の作品として楽しめる」ことの裏付けとも言えます。原作の冷たく容赦のない筆致を求める人は原作を、感情移入しながらサスペンスとして没入したい人はドラマを——という住み分けが、原作勢のあいだでも概ね共有されている印象です。ドラマをきっかけに原作へ流れ込んだ新しい読者も多く、完結済みで一気読みできる点も相まって、原作の再評価が進んでいると言えるでしょう。
読み解きの結論:原作とドラマは「結末」で大きく分かれる
最後に要点を整理します。
- 『マスクガール』の原作は、NAVER Webtoonで2015〜2018年に連載されたウェブトゥーン。原作メミ/作画ヒセ、全130話で完結済み。
- ドラマは時代設定を2009年に移し、モミとチュネを「親友」に、オナムを「人間味のある人物」に描くなど、登場人物に情状を加える改変を行っている。
- 最大の違いは結末。ドラマのモミはキョンジャに撃たれて死亡するが、原作のモミは日本へ逃げようとして捕まり、服役する。キョンジャも原作では自ら命を絶つ。
- 原作はLINEマンガ等で日本語版が読める。完結済みなので結末まで一気に追える。
ドラマで衝撃を受けた人ほど、原作の別の結末を読むと二度おいしい作品です。「撃たれて終わったモミが、原作では生きて娘を思っている」——その違いを自分の目で確かめると、『マスクガール』という物語の奥行きがぐっと深まります。
同じくウェブトゥーン原作の話題作については、こちらの比較記事も参考にどうぞ。スイートホームの原作は?ウェブトゥーンとの違い・結末を比較
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