梨泰院クラスの原作はウェブトゥーン(韓国発の縦読みデジタル漫画)です。配信ドラマから入った人が「原作のラストはセロイとイソで同じなのか」「スアやグンウォンのその後は原作で違うのか」と気になって検索しても、原作とドラマを並べて比べた記事は意外と少なく、断片的な情報ばかりが出てきます。この記事では、原作ウェブトゥーンの基本情報、ドラマで変わった改変点、いちばん知りたい結末の違い、原作が日本語でどこで読めるかまでをまとめます。原作・ドラマ双方の重要なネタバレ(結末を含む)を含むので、未読・未視聴の方はご注意ください。
『梨泰院クラス』の原作はウェブトゥーン
『梨泰院クラス』の原作は、韓国のウェブトゥーン(縦読みデジタル漫画)「이태원 클라쓰(梨泰院クラス)」です。実写ドラマがオリジナル脚本ではなく、すでに完結していた人気漫画を映像化した作品だという点が、まず押さえておきたいところです。
原作は韓国のポータルサイトDaum(現・カカオウェブトゥーン)で連載され、有料売り上げ1位を記録するほどの人気を集めました。連載で2億回以上読まれたとも紹介されており、ドラマ化前から確固たるファンがついていた作品です。ドラマの脚本・演出には原作者自身が深く関わっており、原作と実写の距離が比較的近いことも特徴です。
原作ウェブトゥーンの基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 原作タイトル | 이태원 클라쓰(梨泰院クラス) |
| 原作タイプ | ウェブトゥーン(縦読みデジタル漫画) |
| 作者 | チョ・クァンジン(조광진/光振名義でも知られる) |
| 掲載媒体 | Daum ウェブトゥーン(現・カカオウェブトゥーン) |
| 連載期間 | 2016年12月〜2018年(完結済み) |
| 話数 | 本編約78話+特別編(完結) |
| 日本語版 | ピッコマで『六本木クラス』として配信(舞台を日本に翻案) |
| 実写ドラマ | JTBC・2020年1〜3月放送・全16話(Netflix配信) |
注目したいのは、日本語版は単純な翻訳ではなく、舞台を韓国・梨泰院から日本・六本木に置き換えた『六本木クラス』としてローカライズされている点です。後にこの『六本木クラス』を原案に日本でも実写ドラマが制作されており、「韓国原作→韓国ドラマ→日本版漫画→日本版ドラマ」という流れが生まれています。
原作とドラマの違い——どこが変えられたのか
原作とドラマの違いでまず知っておきたいのは、全78話の原作を全16話に凝縮した結果、物語の骨格は保ちつつ細部が再構成されているという点です。基本的な筋はほぼ忠実ですが、テンポを上げるための圧縮と、映像で見やすくするためのアレンジが随所に入っています。代表的な改変点を表で整理します。
主な改変点を一覧で比較する
| ポイント | 原作(ウェブトゥーン) | ドラマ |
|---|---|---|
| トニー | 登場しない | 梨泰院の多国籍な空気を出すため追加されたオリジナルキャラ |
| 投資家の老婦人(カン会長) | 登場しない | タンバムの急成長を後押しするオリジナルキャラ |
| オ・スアの描写 | クールで淡々。セロイへの距離感を保つ | 「セロイは自分を好き」という前提でやや感情的に描かれマイルド化 |
| タンバム営業停止の通報者 | スア本人が通報したと描かれる | 通報者はイソの同級生で、スアは疑われただけ(スアを擁護する変更) |
| セロイがイソへの想いに気づく過程 | イソの海外滞在中、スアとの会話で徐々に自覚 | イソが過労で倒れたことをきっかけに自覚 |
| グンウォンの兄への依頼 | 刑務所の兄に「グンス(弟)を襲わせる」 | 「セロイを襲わせる」に変更 |
| 会長チャン・デヒが土下座する場面 | 病室でセロイに頭を下げる | タンバム店内で土下座する商売人同士の決着に演出変更 |
| 作中の時間経過 | 7年スパンで進行 | 4年に短縮 |
オリジナルキャラがドラマの推進力になっている
トニーと投資家の老婦人は、いずれも原作にいないドラマオリジナルのキャラクターです。トニーは梨泰院という街の「多国籍で雑多な活気」を画面で表現する役割を担い、投資家の老婦人はタンバム=IC(弱小ベンチャー)の急成長に説得力を持たせる装置として機能します。原作は連載という長尺で時間をかけてタンバムを大きくできましたが、16話に圧縮したドラマでは成長スピードを上げる必要があり、その加速材として新キャラが置かれたと読み解けます。
オ・スアの描写が「マイルド化」されている
原作のオ・スアは、長家に就職した後もセロイと適度な距離を保つ、クールで淡々とした人物として描かれます。一方ドラマのスアは、もう少し感情がにじむ造形に寄せられています。象徴的なのがタンバム営業停止事件で、原作では実際に通報したのがスア本人ですが、ドラマでは真の通報者はイソの同級生たちで、スアは疑われただけという形に変更されています。ドラマ版がスアに同情を寄せやすい設計に振っていることがうかがえます。
恋愛パートの描き方とテンポが変わっている
セロイがイソへの想いに気づく流れも変更点です。原作ではイソが海外に行っている期間に、スアとの会話を通じてセロイが少しずつ自分の気持ちを自覚していきます。ドラマでは、イソが過労で倒れる出来事が引き金になって自覚するという、より映像的に分かりやすい展開に置き換えられています。原作は地の文に近いモノローグで内面をじっくり描けるウェブトゥーンの強みを生かし、ドラマは「倒れる→気づく」という視覚的なきっかけで尺を圧縮した、と整理できます。
結末の違い——原作はどうなるのか
ドラマから入った人がいちばん気にする結末の違いですが、結論から言うと大きな結末そのものは原作とドラマでほぼ同じです。セロイの復讐は完遂され、最終的にセロイとチョ・イソが結ばれます。「ドラマの先で原作だけ別の相手と結ばれる」といった驚きの分岐はありません。違いはラストに至る経路と細部の演出に集中しています。
セロイとイソ、スアの最後はどうなる
クライマックスでチョ・イソがチャン家側に拉致され、セロイたちが救出に動くという緊迫の展開を経て、二人は結ばれます。これは原作・ドラマ共通の到達点です。オ・スアは長家を辞め、会長チャン・デヒに不正資料を突きつけて去り、自分のレストランを開いて独立します。セロイには電話で「復讐は終わった、幸せに生きて」と別れを告げ、関係に区切りをつけます。スアが自分の人生を選んで歩き出すという着地も、原作の方向性と一致しています。
チャン会長とグンウォンの結末の細部が違う
違いが出るのは決着の「場所」と「演出」です。会長チャン・デヒがセロイに頭を下げる名場面は、原作では病室、ドラマではタンバムの店内で描かれます。ドラマは商売人同士の対決として土下座を見せることで、レストラン経営という物語の主軸に着地点を寄せています。また、グンウォンが刑務所の兄に襲撃を依頼する相手も、原作では弟グンス、ドラマではセロイへと変更されており、終盤の緊張の向け先が違います。最終的にグンウォンは没落し、入れ替わるように弟グンスがチャン会長に酷似した冷酷な後継者へと変貌していく——という皮肉な構図はドラマでも描かれます。
原作はどこで読めるのか
原作を日本語で読みたい場合、最も手軽なのはピッコマで配信中の『六本木クラス』です。これは『梨泰院クラス』原作ウェブトゥーンの日本語版で、舞台を韓国・梨泰院から日本・六本木に置き換えたローカライズ版にあたります。キャラクター名や地名は日本向けに変わっていますが、物語の骨格は原作そのものなので、ドラマの「先」や「違い」を確かめる読み方ができます。
ピッコマでは多くのウェブトゥーンと同様に序盤の話を無料で試し読みできる仕組みがあり、続きは話単位で購入して読み進める形が一般的です(配信状況やキャンペーンは時期により変わります)。また紙・電子の単行本としても流通しており、Amazonなどで購入できます。韓国語の原語版を読みたい場合はカカオウェブトゥーンが本家媒体です。
原作ファンの反応・評価
原作ファンのドラマ評は、おおむね「序盤の再現度は非常に高い」という肯定と、「後半の改変は賛否が分かれる」という指摘の両方が見られます。とくに前半は原作の名シーンやセリフがほぼ忠実に映像化されており、「コマがそのまま動いた」と歓迎する声が多数でした。
一方で、恋愛要素を強めたことやオ・スアの造形をマイルドにした点については、「キャラクターの印象が原作とぶれて感じる」という意見もあります。原作のクールなスアを好んでいた読者からは、ドラマのスアに違和感を持つ感想も出ています。とはいえ、これは「改悪」というより、78話を16話に圧縮し、より広い視聴者層に届けるための調整だと中立的に捉える見方が妥当でしょう。原作とドラマのどちらにも、それぞれの媒体に合った良さがあると言えます。
考察の結論
『梨泰院クラス』の原作は、チョ・クァンジンによるウェブトゥーンで、すでに完結しています。要点を整理します。
- 原作はウェブトゥーン(縦読み漫画)。全78話+特別編で完結済み
- トニーと投資家の老婦人はドラマオリジナルキャラ
- オ・スアはドラマでマイルド化(通報者の変更など)
- 作中の時間経過は原作7年→ドラマ4年に短縮
- 結ばれる相手も復讐の結果も原作・ドラマで同じ。違いは決着の場所と演出
- 日本語版はピッコマ『六本木クラス』で読める
結末そのものは大きく変わらないので、「ドラマの先が知りたい」というより「同じ物語を別の媒体でもう一度味わいたい」「クールな原作版スアを見てみたい」という動機で原作を読むのがおすすめです。
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