D.P. -脱走兵追跡官- ネタバレを最終回まで知りたいという方に向けて、この記事ではシーズン1・シーズン2それぞれの全話展開と結末考察、キャスト相関図をまとめています。D.P. -脱走兵追跡官-は2021年8月27日にシーズン1が、2023年7月28日にシーズン2がNetflixで配信された韓国の社会派ヒューマンドラマです。これから観る方も完走した方も、シーズンごとの相関図・転換点を確認しながら読み進められる構成にしています。結末の重要なネタバレは該当セクションで明記していますので、未視聴の方はご注意ください。
『D.P. -脱走兵追跡官-』作品基本情報
『D.P. -脱走兵追跡官-』は、韓国の兵役義務によって入隊した青年アン・ジュノが、脱走兵を捕まえる憲兵隊の特殊任務「D.P.(Deserter Pursuit)」に配属され、脱走兵一人ひとりの事情と向き合っていく物語です。原作者キム・ボトン自身の兵役体験に基づくウェブトゥーンを原作とし、韓国軍内部のいじめ・暴力・縦社会の構造を正面から描いた点が大きな特徴です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 日本語タイトル | D.P. -脱走兵追跡官- |
| 原題(ハングル) | D.P.(디피) |
| 英題 | D.P.(Deserter Pursuit) |
| 配信開始日 | シーズン1:2021年8月27日/シーズン2:2023年7月28日 |
| 配信プラットフォーム | Netflix(全世界独占配信) |
| 全話数 | シーズン1:全6話/シーズン2:全6話(合計12話) |
| ジャンル | 社会派ヒューマンドラマ/サスペンス/軍隊もの |
| 演出 | ハン・ジュニ(原作ウェブトゥーンの実写化を主導) |
| 脚本 | キム・ボトン(原作者本人)、ハン・ジュニ |
| 原作 | キム・ボトンのウェブトゥーン「D.P 개의 날(D.P. 犬の日)」 |
| 舞台 | 陸軍103歩兵師団憲兵隊とその管轄地域 |
| Filmarks評価 | シーズン1:レビュー15,921件/シーズン2:レビュー8,750件(いずれも2026年7月時点) |
タイトルの「D.P.」は「Deserter Pursuit(脱走兵追跡)」の略称で、劇中でも憲兵隊内の専門部署名としてそのまま使われています。原作ウェブトゥーンの原題「D.P 개의 날」は直訳すると「D.P. 犬の日」で、上官に顎で使われる立場を「犬」に例えた含みがあるタイトルです。ドラマ版ではこの含みを残しつつ、シーズンをまたいで「組織か人か」という一貫したテーマを描いています。
『D.P. -脱走兵追跡官-』キャスト相関図・登場人物一覧
D.P. -脱走兵追跡官-の相関図は、憲兵隊D.P.チームというメインキャストの縦関係と、シーズンごとに追跡対象となる脱走兵という「事件関係者」の二層構造で理解すると整理しやすい作品です。ここではメインキャスト、捜査陣(D.P.チーム)、シーズン1の事件関係者、シーズン2の事件関係者の順に整理します。
| 人物名 | 俳優名 | 年齢(劇中設定) | 役柄・説明 | 関係性 |
|---|---|---|---|---|
| アン・ジュノ | チョン・ヘイン(정해인) | 20代前半(二等兵〜一等兵) | 主人公。家庭内暴力を目撃して育ち、冷静な観察眼を持つ新兵。D.P.に抜擢される | ホヨルの後輩・相棒 |
| ハン・ホヨル | ク・ギョファン(구교환) | 20代後半(上等兵〜兵長) | D.P.組長。ひょうきんだが分析力に優れる。過去に脱走兵に刃物で切られたトラウマを抱える | ジュノの上官・相棒 |
| パク・ボムグ | キム・ソンギュン(김성균) | 30代後半(中士) | D.P.チームの直属上司。職業軍人として組織の論理と部下への情との間で揺れる | ジュノ・ホヨルの上司 |
| イム・ジソプ | ソン・ソック(손석구) | 30代(大尉) | 陸軍中央捜査団から着任した憲兵隊長補佐官。進級実績を優先する保身型の人物として描かれる | ボムグの上官 |
表だけを見ると軍隊の縦社会構造そのものですが、この記事の核心はこの縦関係の中で「誰が傍観し、誰が一歩踏み出すか」という対比構造にあります。ジュノとホヨルの関係は単なる先輩後輩ではなく、脱走兵という「はぐれた人間」に向き合う姿勢を共有する相棒関係として描かれます。ジュノは幼少期の家庭内暴力の経験から、追い詰められた人間の心理に敏感な観察眼を持っており、これが脱走兵の事情を丁寧にくみ取る捜査スタイルにつながっています。一方のホヨルは飄々とした態度の裏に、自身も脱走兵に刃物で切られた経験というトラウマを抱えており、単純な正義感だけでは動いていません。この「観察するジュノ」と「経験から学んだホヨル」という組み合わせが、脱走兵一人ひとりの背景にある不条理を掘り下げる原動力になっています。
ボムグとジソプの対比構造も見逃せません。ボムグは職業軍人として組織の論理を体現する立場でありながら、ジュノやホヨルの捜査を通じて部下たちの人間的な葛藤にも触れる中間管理職的な存在です。対するジソプは中央からの着任者として進級実績を最優先し、脱走兵を「事件」としてのみ処理しようとする姿勢を崩しません。ボムグが最終的にどちらの側に立つかという揺れは、シーズン1・シーズン2を貫く縦軸として機能しています。組織の中で情に流されるか、実績を優先するかという二人の対比は、韓国軍という縦社会そのものの縮図として設計されていると読み解けます。
[balloon id=”1″]ジュノとホヨルのバディ関係、最初はギャグっぽいのに徐々に重みが増していくのが印象的です[/balloon]
[balloon id=”2″]ボムグが完全な悪役でも完全な味方でもない中間的な立場なのが、このドラマの生々しさを支えていますよね[/balloon]
シーズン1で追跡対象となった主な脱走兵は次の通りです。
| 人物名 | 俳優名 | 役柄・説明 | 関係性・末路 |
|---|---|---|---|
| シン・ウソク | – | シーズン1第1話の追跡対象。やる気のないパク上等兵とのバディで追跡に失敗 | 自殺という結末を迎え、ジュノが上官を殴る引き金になる |
| チェ・ジュンモク | – | ジュノとホヨルの新バディで初めて成功させた追跡対象 | 確保・連行 |
| チョン・ヒョンミン | イ・ジュニョン | 元ホストで、恋人に金銭を貢がせていた脱走兵 | 捕捉。上層部への引き渡しを巡りボムグとジソプが対立 |
| ホ・チド | チェ・ジュニョン | 実家が撤去対象で祖母が認知症を患い、入院費のために脱走した青年 | ジュノとホヨルが事情を知り見逃す判断を下す |
| チョ・ソクポン | チョ・ヒョンチョル | いじめ被害を受け続けた一等兵。追い詰められて脱走 | 最終回で加害者を追い詰めた末に自ら命を絶つ |
| ファン・ジャンス | シン・スンホ | 除隊済みのいじめ加害者。ソクポンに命を狙われる立場になる | ソクポンともみ合いになりナイフで刺される |
シーズン1のキャラクター分析の核心は、ソクポンとジャンスの対比構造です。ソクポンは長期にわたるいじめの被害者でありながら、最終回では加害者だったジャンスを追い詰める加害と被害が反転する立場に置かれます。ジュノとホヨルが単純な「脱走兵は悪」という図式で動いていないのは、このソクポン事件を通じて、脱走という行為の裏にある構造的な暴力を目の当たりにしたためです。表面的な相関図では「追う側」と「追われる側」に分かれますが、実際にはジュノ自身が幼少期に暴力を目撃した経験を持つことで、追われる側の心理に感情移入せざるを得ない立場に置かれている点が、本作の相関図を単純な捜査劇にしていない理由と言えます。
シーズン2ではD.P.チームの構成にも変化があります。ホヨルはシーズン1のソクポン事件の影響で心身に不調をきたし療養していましたが、物語の中盤で現場に復帰します。新たに登場するパク・セウン(ユ・スビン)は、シーズン1のジュノのように新人の視点を担う役割です。シーズン2で追跡対象となる主な人物は次の通りです。
| 人物名 | 俳優名 | 役柄・説明 | 関係性・末路 |
|---|---|---|---|
| キム・ルリ | – | いじめを受け続けた末に宿舎で銃撃事件を起こし、11名負傷・2名死亡という重大事件を起こして逃亡した兵士 | ホヨルらの説得と母親の呼びかけで投降 |
| チャン・ソンミン(ニーナ) | – | ゲイであることを理由に軍内でいじめを受け、5年間逃走を続けていた脱走兵 | 海外渡航を図るも空港付近で転倒し死亡 |
| パク・ソンウ | – | ジュノが機密情報を持って脱走した際に対峙する追跡側の人物 | ジュノと格闘の末、機密USBを奪う |
シーズン2の相関図で重要なのは、シーズン1では「追う側」だったジュノ自身が、シーズン2の終盤で軍の隠蔽工作という機密情報を握ったことで「追われる側」に転じる点です。ホヨルとジュノの立場が反転する構造は、シーズン1で描かれた「観察するジュノ・経験のホヨル」という関係性がさらに一歩深まった形と言えます。キム・ルリ事件では、母親という第三者が息子の投降を促す役割を担っており、シーズン1のホ・チドのエピソードで描かれた「家族の事情が脱走の背景にある」というテーマがより大きなスケールで反復されている点も見逃せません。
『D.P. -脱走兵追跡官-』全話ネタバレあらすじ——シーズン別に解説
本作はシーズン1・シーズン2ともに全6話構成で、脱走兵一人につき1話が基本単位になっています。ここではシーズンごとに各話の転換点を追っていきます。
シーズン1 第1話:ジュノ、D.P.に抜擢される
兵役義務によって入隊したアン・ジュノは、鋭い観察力を上官に見込まれ、脱走兵を追跡する特殊部署「D.P.」に配属されます。あらすじ:初任務でシン・ウソクという脱走兵を追うことになりますが、やる気のないパク上等兵とのバディでは追跡がうまく機能しません。転換点:ウソクが自殺という形で命を落としたことに衝撃を受けたジュノが、無責任な態度を取り続けたパク上等兵を殴りつけます。この行動が次のバディを決定づける伏線になります。
シーズン1 第2話:ホヨルとの出会い
ジュノの新たな相棒として登場するのがハン・ホヨルです。あらすじ:ホヨルはパクを殴ったジュノの行動をむしろ評価し、脱走兵一人ひとりの事情を理解することの重要性を説きます。二人はチェ・ジュンモクの捜索に取り組み、初めてのコンビ任務を成功させます。伏線:ホヨルの飄々とした態度の裏にある独自の捜査哲学が示され、以降のバディ関係の基盤になります。
シーズン1 第3話:ヒョンミンをめぐる対立
ターゲットは元ホストのチョン・ヒョンミン。あらすじ:恋人に金銭を貢がせていた過去を持つ彼を捕捉しますが、イム・ジソプ大尉が首都防衛司令部への引き渡しを図ろうとし、パク・ボムグ中士がこれを制止する場面が描かれます。転換点:組織内の手柄争いと、脱走兵一人の処遇をめぐる上層部の対立が初めて明確に描かれる回です。
シーズン1 第4話:ホ・チドの選択
ターゲットはホ・チド。あらすじ:ジュノとホヨルは調査の過程で、チドの実家が撤去対象になっており、祖母が認知症を患っていることを突き止めます。祖母の入院費を工面するための脱走だったと判明します。転換点:ジュノとホヨルは規則よりも人道的な判断を優先し、チドを見逃す決断を下します。脱走兵を単なる規律違反者として処理しないという本作の姿勢が最も明確に表れる回です。
シーズン1 第5話:ソクポンの豹変
物語は最大の転換点に向かいます。あらすじ:長期にわたっていじめを受け続けてきたチョ・ソクポンが、加害者を殴り倒して脱走します。除隊済みのいじめ加害者ファン・ジャンスを追跡する過程で、ジュノが襲われ、もみ合いの末にジャンスがナイフで刺されるという事態に発展します。伏線:ソクポンの豹変は、シーズン1を通じて描かれてきた「いじめの被害構造」が限界に達したことを示すクライマックスです。
シーズン1 第6話(最終回):ソクポンの結末
最終話の詳細は次のH2「最終回の結末」で扱いますが、あらすじの骨子として、ソクポンが銃を手にして最終的な行動に出る展開と、それを受けたパク・ボムグの懲戒処分、イム・ジソプの転出、ジュノの心境の変化が描かれます。
シーズン2 第1話「梅雨」:新体制での事件発生
シーズン1のソクポン事件から時間が経過し、ジュノは軍への信頼が大きく揺らいだ状態で任務を続けています。あらすじ:新リーダーとなったジュノは、やる気のない後任パク・セウンとバディを組む中、いじめを受け続けていた兵士キム・ルリが宿舎で銃撃事件を起こし、11名が負傷、2名が死亡するという重大事件が発生します。ルリはそのまま逃亡し、ジュノたちに捜索指令が下ります。転換点:シーズン1のソクポン事件と構造的に酷似した「いじめの末の暴発」が再び起きたことで、ジュノの葛藤が一段深まります。
シーズン2 第2話「ダーティープレイ」:投降までの攻防
療養から復帰したホヨルとジュノは、ルリの実家で母親と再会します。あらすじ:軍上層部はルリを一方的な加害者として世論を誘導しようとしますが、ホヨルは生配信の状況下でルリの射殺を防ぎ、ルリの母親が息子を説得することで投降に至ります。転換点:組織の隠蔽体質に対して、D.P.チームが初めて明確な形で抵抗する回です。
シーズン2 第3話「カーテンコール」:ニーナの結末
ターゲットは5年間逃走を続けていたチャン・ソンミン、通称ニーナ。あらすじ:ゲイであることを理由に軍内でいじめを受け続けていた彼は、海外への渡航を図りますが、空港付近で転倒し出血した状態のまま外に飛び出し、死亡します。転換点:長期逃亡者の末路として描かれるこの回は、脱走の背景にある差別の問題を扱った回です。ホヨルが涙を流す場面が印象的な回として語られています。
シーズン2 第4話「プルコギ怪談」:隠蔽の発覚
物語はD.P.チームの外側、国境警備部隊の隠蔽問題へと広がります。あらすじ:イム・ジソプはソ・ウンから機密USBを託されますが、ジュノはボムグの命令でこのUSBの回収を担当することになります。その内容を知ったジュノは姿を消すという行動に出ます。伏線:この機密情報が、ある兵士の死亡に関する軍の隠蔽を示すものであることが次話で明らかになります。
シーズン2 第5話「アン・ジュノ」:ジュノ、脱走する
シーズン2最大の転換点です。あらすじ:機密USBには、キム・ルリの乱射事件で撃たれた兵士が実際には即死ではなく、救助のヘリコプター到着の遅れによって死亡していたという軍の不都合な真実が記録されていました。この事実を知ったジュノは全国のD.P.から追われる立場になり、列車内での激しい格闘の末、パク・ソンウに機密USBを奪われてしまいます。転換点:シーズン1で「追う側」だったジュノが「追われる側」に転じる、本作最大の立場の反転です。
シーズン2 第6話(最終回):真実の行方
最終話の詳細も次のH2で扱いますが、あらすじとしては、ボムグが仕組んだ策略によって本物のUSBが裁判所に提出され、キム・ルリ事件をめぐる国家賠償責任が認められる展開に至ります。
[balloon id=”1″]ジュノが追う側から追われる側に変わるシーズン2後半の展開、シーズン1からの積み重ねがあるからこそ効いてきますね[/balloon]
『D.P. -脱走兵追跡官-』最終回の結末——傍観から一歩踏み出す物語
本作はシーズン1・シーズン2それぞれで完結する結末を持ちながら、全体としては「組織の論理か、一人の人間の事情か」という一貫したテーマの結論へと積み重なっていく構成になっています。ここでは各シーズンの結末を分けて考察します。
シーズン1の結末:いじめの限界に達したチョ・ソクポンは、最終話で銃を手にし、「何かしないと何も変わらない」という趣旨の言葉を口にした末、自ら頭を撃ち抜いて命を絶ちます。この事件を受けて、パク・ボムグは懲戒処分を科され、イム・ジソプは転出という形で責任から距離を置く結末になります。ラストシーンでジュノは隊列を離れ、反対方向へ走り去るという象徴的な行動を取ります。組織がソクポンの死を「一つの事故」として処理しようとする流れに対し、ジュノが隊列という組織の秩序そのものから外れて走り出す描写は、傍観者であり続けることへの拒絶と読み解けます。
シーズン2の結末:ボムグが仕掛けた策略によって、機密USBの本物が裁判所に届けられ、キム・ルリ事件で撃たれた兵士の死亡が救助の遅れによるものだったという軍の不都合な真実が証拠として認定され、国家賠償責任が認められます。この過程でボムグは内部告発に関わった責任を引き受ける形で処分を受け、ホヨルは除隊するという結末を迎えます。ラストシーンではソクポンがジュノの前に姿を現し、ジュノの兵役期間があと364日残っていることが示されて物語が締めくくられます。
公式インタビューではシーズン2のラストの解釈について詳細な言及はされていませんが、シーズン1でソクポンが死を選んだのに対し、シーズン2のラストで彼がジュノの前に「生きて」姿を現す構成には、シーズン1からシーズン2への物語全体を通じた救いが込められていると読み解けます。第5話でジュノが機密情報を持って脱走した行動は、組織の論理に従うことを拒否した点でソクポンの最終話の行動と重なりますが、ジュノの場合はその情報が最終的に裁判という正規の手続きの中で真実を明らかにする力になった点が、シーズン1とは異なる結末を導いたと考えられます。「一人で抱え込んで自滅する」ソクポンの結末と、「情報を外に持ち出し組織の外の力を借りる」ジュノの結末が対になっていると見ると、シーズン2は単なる続編ではなく、シーズン1の悲劇に対するもう一つの可能性を提示する構成になっていると解釈できます。
『D.P. -脱走兵追跡官-』視聴者の感想・評判まとめ
Filmarksではシーズン1に15,921件、シーズン2に8,750件のレビューが投稿されており(2026年7月時点)、韓国ドラマの中でも高い関心を集めた作品であることがうかがえます。肯定的な意見と否定的な意見の両方を整理します。
肯定的な意見としては、「韓国の兵役制度が抱える暴力・いじめの構造を生々しく描いている」「ジュノとホヨルのバディとしての掛け合いに軽さと重さが同居していて見応えがある」「実際に兵役を経験した視聴者から、むしろ現実の方が過酷だったという声もある」といった評価が見られます。第58回百想芸術大賞で作品賞を受賞し、助演を務めたチョ・ヒョンチョルが助演賞を獲得するなど、批評面でも高く評価された経緯があります。
否定的な意見・戸惑いの声としては、「いじめや暴力の描写が直接的で視聴する精神的負担が大きい」「テーマが重く一気見しづらい」といった声も一定数あります。社会派のテーマを扱う作品である以上、軽い気持ちでの視聴には向かないという意見が中立的な立場からも指摘されている点は、作品を選ぶ上での参考になります。
という声がある一方で、シーズン2については「シーズン1のソクポン事件を単に繰り返しただけではなく、組織の隠蔽体質という新しいテーマに踏み込んだ」という評価も見られ、続編として単なる二番煎じに終わっていない点を評価する声が中心になっています。
『D.P. -脱走兵追跡官-』原作ウェブトゥーンとの違い——ドラマ版の改変ポイント
本作の原作は、キム・ボトン自身の兵役体験をもとにしたウェブトゥーン「D.P 개의 날(D.P. 犬の日)」です。原作者本人がドラマ版の脚本にも参加している点が本作の特徴で、原作の生々しさを保ちながら実写ドラマとして再構成されています。
| 原作の展開 | ドラマ版の変更 | 変更の意図(考察) |
|---|---|---|
| 短編エピソード集の形式で、脱走兵一人ひとりのエピソードが独立して描かれる | ジュノとホヨルという固定のバディを軸に、各話をシリーズとして再構成 | 単発エピソードの羅列では感情移入が続きにくいため、継続する相棒関係を軸に据えることで視聴者が物語に入り込みやすくする狙いがあったと考えられます |
| ハン・ホヨルというキャラクターは原作に存在しない、ドラマ版オリジナルの人物 | ホヨルをジュノの相棒として新規に設定し、シーズン2ではホヨルの心身の不調・復帰という独自の展開を追加 | 原作が個人の体験に基づく短編集であるのに対し、ドラマは長編としての物語の起伏を作る必要があり、ホヨルという継続キャラクターの追加は物語を牽引する仕掛けとして機能しています |
| イム・ジソプというキャラクターも原作にはないドラマ版オリジナルの人物 | 中央から着任した保身型の上官として新設し、組織内の対立軸を明確化 | 原作の断片的なエピソードだけでは描き切れない「組織対個人」というテーマを、継続する対立キャラクターを通じて可視化する意図があると考えられます |
原作ファンの反応としては、「実際に兵役を経験した作者にしか描けない生々しさが、ドラマ版でも失われていない」という肯定的な声が中心です。ホヨルやジソプといったドラマオリジナルキャラクターの追加についても、原作の断片的なエピソードを一本の筋として通すための必然的な補完として受け止められている傾向があります。原作者自身が脚本に関わっていることが、こうした改変への納得感につながっている部分もあると考えられます。
まとめ:『D.P. -脱走兵追跡官-』の見どころと視聴ガイド
『D.P. -脱走兵追跡官-』は、シーズン1・シーズン2とも全6話というコンパクトな話数の中で、韓国軍の縦社会構造を一貫したテーマとして描き切った作品です。最後に要点を整理します。
- シーズン1は2021年8月27日、シーズン2は2023年7月28日にNetflixで配信開始。各シーズン全6話
- 脱走兵一人につき1話が基本単位で、それぞれの脱走の背景に社会構造の歪みが描かれる
- シーズン1最終回はチョ・ソクポンの死という悲劇的な結末
- シーズン2最終回はジュノが持ち出した機密情報が裁判で真実を明らかにする力になる結末
- 原作はキム・ボトンのウェブトゥーンで、原作者自身が脚本にも参加
- Filmarksではシーズン1に15,921件、シーズン2に8,750件のレビューが集まる話題作
どこから観ても重いテーマではありますが、シーズン1から順に視聴することで、ジュノの立場の変化やホヨルとの関係の深まりがより鮮明に伝わる構成になっています。
[balloon id=”1″]重いテーマだからこそ、ジュノとホヨルの掛け合いの軽妙さが救いになっている作品だと思います[/balloon]
続編・シーズン情報(2026年07月時点)
『D.P. -脱走兵追跡官-』に続編・シーズン3はある?結論から先に
結論から言うと、2026年7月現在、Netflix『D.P. -脱走兵追跡官-』のシーズン3は公式には未発表です。制作決定でも完全な打ち切りでもなく、「制作陣が明言を避けている宙ぶらりんの状態」というのが正確なところです。シーズン2は2023年7月28日にNetflixで独占配信され、全6話で完結。以降、続報が出ないまま約3年が経過しています。
ただし後述の通り、脚本・演出を手がけたハン・ジュニ監督自身がインタビューで「シーズン3」について複数回問われており、そのたびに歯切れの悪い回答をしています。これは完全否定でもなく前向きな確約でもない、韓国ドラマの続編にありがちな「様子見」のパターンです。本記事では、その根拠となる発言を時系列で整理し、前作の結末・原作ウェブトゥーンの状況もふまえて続編の可能性を考察します。
最終更新:2026年7月30日
『D.P.』続編・シーズン3の最新情報
『D.P. -脱走兵追跡官-』はシーズン1が2021年8月、シーズン2が2023年7月にNetflixで配信された韓国オリジナルシリーズです。シーズン2配信直後から、監督・脚本を務めたハン・ジュニ氏に対してシーズン3の可能性を問うインタビューが複数のメディアで行われていますが、いずれも「制作決定」を示すコメントは出ていません。
| 時期 | 発言者・出典 | 内容の要旨 |
|---|---|---|
| 2023年8月(シーズン2配信直後) | ハン・ジュニ監督(TENなど韓国メディアのインタビュー) | シーズン3について「考えることはできるが、自分の意志だけで決まる問題ではない」と発言。スタッフ・キャストがシーズン1から約4年かけて紡いだ物語に一区切りをつけたという趣旨も語っている |
| 2025年1月(続報インタビュー) | ハン・ジュニ監督(スターニュース/네이트 연예など) | 「シーズン3についてはまだ脚本家と長く話し合ったことはない」「演出家としてこれ以上語るべき話が残っているか分からない」「余地が生まれれば悩めるかもしれないが、自分が決められる問題ではない」と発言 |
この2つの発言に共通するのは、「完全否定はしないが、能動的な続投宣言もしていない」という姿勢です。Netflix側からもシーズン3の制作決定・脚本開発・キャスティングといった具体的な発表は一切出ていません。
続編が期待される理由としては、以下の事実が挙げられます。
- シーズン1・2ともに国内外で高く評価され、Netflixグローバルランキングでも上位に入るヒット作だったこと
- シーズン2終了時点で、主人公アン・ジュノの兵役(除隊)までまだ期間が残っている設定になっており、物語上の「続きを描く余地」が残されていること
- 原作ウェブトゥーン『D.P 개의 날(D.P 犬の日)』の作者が、単行本1部完結時のあとがきで「2部を描く予定」と示唆していたこと(ただし後述の通り2026年7月時点で2部は未着手・無期限保留)
一方で、Netflixは近年、既存シリーズの延命よりも新規タイトルへの投資を優先する傾向が指摘されており、「評価が高い=続編が出る」とは限らない点も踏まえておく必要があります。現時点での結論は「公式未発表・監督は明言を避けている段階」です。
続編で描かれそうな展開【考察】
※以下はすべて公式発表に基づかない予想・考察です。断定するものではありません。
- ジュノの除隊までの残り期間を描く可能性:シーズン2終了時点でジュノの兵役はまだ終わっていない設定であるため、続編があるとすれば「除隊直前の最後の任務」を描く形が自然と考えられる。
- ホヨルとの再会:ラストの「またな」という別れ方から、除隊後のホヨルが民間人の立場でジュノや軍の問題に再び関わる、という展開が考察として挙がっている。
- 軍組織の構造問題というテーマの継続:シーズン1が「いじめと隠蔽」、シーズン2が「傍観者の葛藤」を描いたことから、続編があるとすれば軍という組織そのものに焦点を当てた、さらに踏み込んだ社会派の内容になる可能性がある。ただしこれは監督のこれまでのインタビュー内容からの推測であり、確定した情報ではない。
- 原作ウェブトゥーン2部が動く場合の展開:原作『D.P 개의 날』は単行本1部が2015年に完結し、作者は当時2部の構想を示唆していたが、2026年7月時点で2部の連載は始まっておらず、無期限保留の状態が続いている。原作2部が始動しない限り、ドラマ続編が原作準拠で作られる可能性は低いと考えられる。
いずれの展開も、監督自身が「自分の意志だけで決まる問題ではない」と述べている通り、Netflix側の事業判断に左右される部分が大きく、現時点では予想の域を出ません。
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